記録遺産を守るために
全国歴史資料保存利用機関連絡協議会【全史料協】
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【お問い合わせ】
 『文書館の防災に向けて』(1998年)には、この手引きについて詳しい解説があります。また、火災については、『資料が燃えた! その時、あなたは−火災実験と応急対応−』に救助から応急対応までの解説があります。併読されることをお勧めします。
 なお、資料保存施設の防災方法や不幸にも被災に会われた場合には、資料保存委員会事務局までご連絡くださるようお願いします。

【主要参考文献】
2002年1月現在
*日本語で書かれ、比較的入手しやすい最近の著作物から選択しました。
 文献の配列は編年順とし、○は雑誌論文、●は図書、◎は図書に含まれる防災関係論文を示しています。
○長尾公司「地震と図書館−東北大学附属図書館からの報告−」 『大学図書館研究』13 1978年11月 p.33-46
○藤野幸雄「フィレンツェの水害」 『図書』359 1979年7月 p.40-41
○柴尾美紀子「スタンフォード大学図書館の水害事故抄訳」 東京大学付属図書館月報『図書館の窓』19(6) 1980年6月 p.61-63
○安達将孝「震災と図書館の被害について」 『神奈川県図書館学会誌』48 1980年6月 p.5-12
○森岡祐二「広島の原爆と被災図書」 『図書館雑誌』74(8) 1980年8月 p.390-391
○小川雄二郎「メキシコ地震による国立公文書館の被害」 『地方史研究』203 1986年10月 p.52-58
○近藤紀男「冠水した図書の修復」 名古屋大学付属図書館報『館燈』96 1986年11月 p.857-859
○吉永 永「図書が散乱、壁に亀裂−東金市立図書館の場合−」 『図書館雑誌』82(3) 1988年3月 p143
○増田勝彦「水害を受けた図書・文書の真空凍結乾燥−和紙を綴じた図書−」 『保存科学』31 1992年3月 p.1-8
○広瀬 睦「被災史料の救助実践記−草加市の事例による−」 『草加市史研究』8 1993年3月 p.143-158
●埼玉県地域史料保存活用連絡協議会編著『地域文書館の設立に向けて4 地域史料の保存と管理』 埼玉県地域史料保存活用連絡協議会(埼玉) 1994年3月 189p.
○青木 睦「災害の実例と史料の救助、復元処置−災害から何を学ぶか−」 『LISN』79 1994年6月 p.27-34
○松浦 正「9月7日の集中豪雨災害報告」 『大阪大学図書館報』115・116 1994年11月 p.1-6
●全国美術館会議編『全国美術館会議 第9回学芸員研修会報告』(美術館の地震対策の現状と課題) 全国美術館会議(岡山) 1994年12月 120p.
◎伊藤 然「被災史料の救助と対策」『記録史料の保存と修復−文書・記録を未来に遺す−』 アグネ技術センター(東京) 1995年2月 p.157-186
○明尾圭造「阪神大震災と市内文化財資料−小阪家文書の救助を通して−」 芦屋市立美術博物館だより『なりひら』18 1995年3月 p.6-7
●野口 靖夫『文書の危機管理と災害対策−紙・マイクロフィルム・光ディスクをどのように守り、救済するか−』 日本実業出版社(東京) 1995年5月 190p.
○藤田明良「阪神・淡路大震災と歴史資料救助活動」(1)〜(5)  『日本史研究』392〜395 1995年4月〜7月
○小川千代子「阪神大震災−図書館・文書館の被害−」 『RECORDS MANAGEMENT』26 1995年7月 p.37-41
○武田信一「淡路島における被災文化財の救出について」 『地方史研究』256 1995年8月 p.129-132
○豊田美香「ケース・スタディ 阪神・淡路大震災における書架の被害と対策」 『月刊IM』89(8) 1995年8月 p.10-16
○小林直子「もし蔵書が濡れてしまったら」 『みんなの図書館』221 1995年9月
○小川仁示「被災史料救済事業の意義」 尼崎市立地域研究史料館紀要『地域史研究』25(1) 1995年9月 p.3-6
○田良島哲「阪神・淡路大震災文化財等救援事業について」 『地域史研究』25(1) 1995年9月 p.15-21
○辻川 敦「阪神・淡路大震災による歴史資料の被災と救済活動−歴史資料保全ネットワークの活動を中心に−」 『歴史学研究』675 1995年9月 p.26-37,61
○宮本 博「阪神大震災記録資料を未来へ伝えるために−震災記録を残すライブラリアン・ネットワークの活動−」 『図書館雑誌』89(9) 1995年9月 p754-757
●全国美術館会議事務局阪神大震災美術館・博物館総合調査編集員『阪神大震災美術館・博物館総合調査報告T』 全国美術館会議(岡山) 1995年9月 147p.
○浜田行弘「図書館資料の保存と損傷−阪神・淡路大震災の被害から−」 『ネットワーク資料保存』41 1995年10月 p.7
○大国正美「被災史料の救出と史料館」 深江史料館だより『生活文化史』21 1995年12月 p.3-5
○伊藤 然「災害に対する史料保存−史料保存機関における災害対策−」 『双文』13 1996年3月 p.1-20
●全国美術館会議編『阪神大震災美術館・博物館総合調査報告U』 全国美術館会議(岡山) 1996年5月 159p.
○山本幸俊「新潟県北部地震の体験をとおして」『地方史研究』261 1996年6月 p.31-36
○和島恭仁雄「阪神・淡路大震災と伊丹市立博物館」 『神奈川県博物館協会会報』68 1996年7月 p.21-23
○貞平慎太郎「蘇った! 版本大般若経」『山口県文化財』26 1995年
○横内美佐子「清瀬市立中央図書館の火災に学ぶ」 『ネットワーク資料保存』44 1996年6月 p.1-2
◎伊藤 然 「被災資料の救済−真空凍結乾燥法利用の実際から−」 『第6回資料保存シンポジウム講演集 コンサベーションの現在−資料保存修復技術をいかに活用するか−』(国立国会図書館編)日本図書館協会 1996年10月 p.51-71
○小川千代子「文書館を知ろう 災害と記録保存(上・下)」 『月刊IM』35(11)・35(12) 1996年10月・11月
●小川雄二郎監修『図書館・文書館の防災対策』 雄松堂(東京) 1996年11月 260p.
[内容:I.フロイド「ICAと防災活動」、小川雄二郎「文書館・図書館の防災対策」、J.E.マッキンタイア「防災計画の開発と災害リスクの管理」、B.S.バンクス「災害対策:十二のステップ」、遠藤忠「災害に学ぶ記録史料保存施設−低湿地の一事例−」、I.フロイド「スウェーデンの文書館建造物」、J.E.マッキンタイア「スコットランド国立図書館における災害リスクの管理」、J=M.デューロー「フランスにおける災害防止−ひとつのアプローチ−」、松浦正・田村潤二「水害と図書館−大阪大学附属図書館被災の報告−」、M.パンディッチ「武力紛争と民族文化遺産の保存−クロアチアの内戦と記録史料の被害状況−」、小川千代子「二十世紀日本における文書遺産の被害−ユネスコ/ICA『世界の記憶』プロジェクトの国内調査−」、豊田美香「阪神・淡路大震災における書架の被害と対策」、山口与四郎「書架・備品の耐震対策」、鬼頭梓「図書館防災の基本」] 
○小林直子「英国見聞録−防災計画、見せて下さい!−」 『ネットワーク資料保存』47 1997年3月 p.1-3
●半澤 重信『文化財の防災計画』 朝倉書店 1997年7月
●日本図書館協会資料保存委員会編『災害と資料保存』 日本図書館協会(東京) 1997年7月 159p.
[内容:小川雄二郎「阪神・淡路大震災から何を学んだか」、小林直子「ビデオ『もし災害が起こったら』紹介と解説」、坂本勇「図書館におけるサバイバル災害救助法」、山口与四郎「書架の地震対策」、國又元「清瀬市立中央図書館の火災とその復旧について」、伊藤然「防災計画と災害対策について−資料防災マニュアルの作成に向けて−」、M.スケパスチオ著 国際図書館連盟保存分科会監修「図書館の災害対策−防止対策・事前準備・即応処理・復旧体制−」、松永憲明「阪神・淡路大震災被害状況・復旧活動記録について」、神戸市立中央図書館<資料>「阪神・淡路大震災 被害状況・復旧活動記録集(抄)」]
◎ジャン・ライアル「全国的・国際的保存情報ネットワーク構築における災害対策の役割」(国立国会図書館編)『保存環境を整える』 日本図書館協会 1997年10月 p.13-32
○伊藤 然 「史料防災文献目録について<特集:阪神淡路大震災と記録づくり>」『記録と史料』8 1997年10月 p.72-105
●『文書館の防災に向けて』 全史料協防災委員会編(愛知) 1998年2月 50p.
●サリー・ブキャナン著 安江明夫監修 小林昌樹・三輪由美子・永村恭代訳『図書館、文書館における災害対策』(シリーズ本を残す7) 日本図書館協会(東京) 1998年2月 p.111
◎国立国会図書館資料保存室防災計画ワーキンググループ「図書館における防災計画−資料救助を視野に入れて−」『図書館研究シリーズ』35 1998年6月 国立国会図書館 p.1-62
●全史料協防災委員会編『資料が燃えた!その時あなたは−火災実験と応急対応−<平成10年度防災研修報告書>』全史料協防災委員会 1999年10月 29p.
○田中 良盛「1998.8.4豪雨の記録(新潟県立文書館書庫浸水)」『全国歴史資料保存利用機関連絡協議会会報』46 1998年10月 p.10
○国立国会図書館収書部資料保存対策室「もしもの時に何で消す−図書館・文書館における消火設備−」『国立国会図書館月報』453 1998年12月
○小林 直子「米国見聞録−災害が私を待っていた!−」『ネットワーク資料保存』55 1999年3月 p.4-6
○国立国会図書館収書部資料保存対策室「防災計画をつくる−具体化のためのノウハウとは−<第13回保存フォーラム報告>」『国立国会図書館月報』55 2000年3月
○小川 雄二郎「防災計画を考える<研修−あなたのまわりの防災−>」全国歴史資料保存利用機関連絡協議会近畿部会会報『Network』18 2000年7月 p.13-14
○伊藤 然 「あなたの防災計画を自己点検する<研修−あなたのまわりの防災−>」全国歴史資料保存利用機関連絡協議会近畿部会会報『Network』18 2000年7月 p.14-15
○金澤 勇二「水害等で水没したマイクロフィルムの救済方法について(1)・(2)」『月刊IM』361・362 2001年2月・3月
○−−−−−「芸予地震被害について」愛媛大学附属図書館報『図書館だより』65 2001年6月
○数野 文明「芸予地震と資料保存活動<動向>」『地方史研究』293 2001年10月 p.84-89



図 被災資料救助の流れ(模式)



被 災




 ※災害発生
  ↓



予備調査


 (1)記録
 (2)スケジュールの決定
 (3)経費の概算
 (4)救助用具等の確保
 (5)安全の確保 など
  ↓



救 助


 (1)二次災害の防止
 (2)救助の実施
 (3)選別(修復順位/要不要)
 (4)凍結、乾燥
 (5)仮収納 など
  ↓



復 旧


 (1)資料の修復止
 (2)収納具の復旧
 (3)施設の復旧
 (4)施設の再配架
 (5)代替化 など
  ↓



再利用(復興)



 (1)開館する
 (2)利用に供する
 (3)記録集の作成 など
  ↓



マニュアルの改正




 ※長期計画の立案・検討


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