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平成21年度第3回役員会会議報告

日 時:平成22年2月25日(木)13:30〜17:00
       〃      26日(金) 9:30〜11:30
場 所:東京都公文書館
出席者:15名 
※役員会に先立ち会場提供していただいた卯月東京都公文書館長にご挨拶いただく。
開会 熊嵜副会長
挨拶 秋池会長

1 報告
     (1)平成21年第2回役員会報告
         質疑応答なし。

     (2)第35回総会概要報告
         質疑応答なし。

     (3)副会長事務局・委員会報告
         第2回役員会以降2月迄の活動についてそれぞれ報告。
        @副会長事務局
        ・ICA主要ポスト選挙の候補者募集を1月16日〜2月2日までホームページで実施したが、会員からの
           立候補希望なし。
        ・ICA/SPA運営委員会、ICA円卓会議が11月にマルタで行われ、佐々木和子理事を派遣。
        ・海外機関からメールを中心として情報が寄せられるので全史料協として組織的に対応すべきことは会長と
           相談しながら適宜処理している。今後必要に応じて新着情報として提供していきたい。
        ・平成23年度EASTICA大会を日本で引き受けるということで、その中心となる国立公文書館の担当者から
           情報収集している。

        A大会・研修委員会
        ・大会前に第4回委員会、大会前日準備・同当日運営、第5回委員会を実施。
        ・福島大会については参加者213名。
        ・大会に関するアンケート結果について主なものは以下の通り。
       ○大会期間3日を2日にしたことはほとんど問題はない。
       ○日程については概ね好評だが、短くて慌ただしかったという感想も若干有り。
       ○次回の大会も2日でやるということ。
       ○負担金の使い道は開催地負担にならないように費目については拘束しない。研修会の参加費も出していた
           だいて結構。
       ○記録用にボイスレコーダーが必要。

        B調査・研究委員会
        ・第3回委員会は分科会での報告内容についての検討、公文書管理法制定にともなうセミナー開催に関する
           内容を検討。 
        ・第4回委員会では2月5日の公文書管理法制定にともなうセミナーの開催に合わせて実施。
           内容は全史料協ホームページで実務情報リンクバンクを立ち上げ、文書館等で作成されたマニュアル類を
           掲載したこと、大阪府公文書館に関する問題の質問書を会長の依頼により原案策定し会長事務局へ送った
           ことなどを報告。協議では全国アンケート(回答率54.6%)をどのような形で返していくのかについて
           検討し、セミナー資料集(アンケート結果が含まれている)を回答をいただいた自治体および全史料協会
           員に送付することとした。
           少し間を空けて年度末または来年度にホームページ上に載せることにしたい。来年度事業としては委員会
           を年4回開催、セミナーを関東近辺ではなく四国など首都圏から離れた場所で開催する予定。
           また資料の保存環境に関するような調査研究を委託して実施する予定。今年度のセミナーでは内容が公文
           書中心であったので企業史料協には後援という形での対応となったので来年度は合同研修会の形で実施し
           たい。
        ・2月5日の公文書管理法に関するセミナーは消防法の関係で100人以上入れない会場だった、希望者が
           多く、やむなくお断りしなければならないほどの盛況であった。
           参加者は地域的にも所属的にも企業関係・大学関係者などバラエティーに富み有意義な意見交換ができ
           た。

        C広報・広聴委員会
        ・会報87号については福島大会特集号という形で完成。会誌については論文の査読が終わり編集段階に
           入っている。3月末までには出版ができると考えている。
        ・ホームページについては、いろいろと検討し改善しているが、今後もさらに管理について検討していき
           たい。
        ・論文の転載、大会記録の編集等については協議で提案したい。
        ・昨年の資料保存委員会の刊行物についてようやく2月刊行の運びとなった。
           ※以上の(3)@からCの報告に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・公文書等の取扱いに関するアンケートを実施し、セミナーも開催し、資料集も作っていただき、大変良
           かったと思うが、この結果を調査・研究委員会としては今後どのように活用する予定なのか?
          →もう少し中身を分析して検討したい。その上でアンケート結果を様々な機会で活用していきたい。
             アンケートを利用して全国の市町村に全史料協を知ってもらい会員増につなげていければと思う。
             来年度の事業を検討する上でもそうした視点でご意見をいただきたい。
        ・アンケートの回答を寄せていただいた自治体に送るということで結構なことだが、送り状のタイトル、
           内容など分かりやすくしてほしい。内容は盛りだくさんなので伝えたいポイントを絞って多くの自治体に
           全史料協に入会してもらいたいという気持ちも込めて送ってほしい。
          →セミナーの時にまとめたものが見づらかったので分かりやすくしたものを添付して配布している。

     (4)地域担当理事報告
        @関東部会
        ・運営委員会を10月29日に埼玉県立文書館で、254回定例会を12月12日に埼玉県戸田市でそれぞ
           れ開催し、全史料協全国大会の報告、郷土博物館のアーカイブズ機能について研究討議を行い、戸田市郷
           土博物館を見学した。
        ・255回定例会は2月26日に栃木県芳賀町総合情報館で、また第3回運営委員会を3月に戸田市でそれ
           ぞれ開催予定。

        A近畿部会
        ・10月9日に運営委員会を開催した。その中で市町村を対象として国立公文書館と協力した研修会などが
           できないか検討した。機関会員の退会増加、公文書管理法の施行など全史料協を取り巻く状況を考えると
           意義のあることだと思われる。細部はいろいろ詰めなければいけないが全史料協全体でも検討していただ
           きたい。
        ・例会については、103回を10月30日、104回を2月2日に開催した。
        ・『Network』と「マンスリーニュース」をそれぞれ発行した。

     (5)事務局報告
        @会員の現況及び平成21年度会費納入状況報告
        ・機関会員は153、個人会員は279、準会員は16、計448(2月1日現在)
        ・会費納入について2回目の督促を出している。(締め切りは3月23日)納付率は機関会員が100%、
           個人会員86%、準会員75%(2月1日現在)
        ・2カ年未納の場合、自動的に退会扱い処理となる。

        A平成21年度決算及び平成22年度予算編成について
        ・役員会用に平成21年度決算見込み、22年度予算案についてはご提出いただいたが、正式なものを4月
           初旬を目処に提出していただきたい。特に予算案については役員会の協議内容を加味して再度検討してい
           ただきたい。

        B平成22年度役員会スケジュールについて
        ・5月が新潟県立文書館、9月が京都府立総合資料館、2月が愛知県公文書館ということで確定。

        Cその他
        ・2月10日に博物館の登録制度について提言している「地方分権改革推進委員会第3次勧告」に対して現
           行制度を維持する要望書を理事である長野県立歴史館の協力を得て作成し、川端達夫文部科学大臣宛提出
           した。
        ・2月18日に平成21年12月に示された大阪府の大阪府公文書館組織再編と移転の方針に対して、調査
           ・研究委員会の協力で質問書を作成し、橋下徹大阪府知事宛に提出した。

     (6)その他
        @SPA・SITRAマルタ大会の報告(佐々木理事)
        ・2009年11月16日にSPA運営委員会、17日〜21日に「21世紀のアーキビストを考える
           〜教育研修の新戦力〜」をテーマにSITRAマルタ大会が開催された。インターコンチネンタルホテル
           を会場に参加国76国、約230人が参加した。
         日本からはA会員である国立公文書館から高山正也館長はじめ3名と、B会員として全史料協(佐々木)
           が参加した。
        ・SPA運営委員会は参加者8名。
        ・円卓会議は全体会4、分科会12。合わせて40ほど報告があった。3会場に分かれて開催された。
           研究教育プログラムの実例報告や「デジタル時代から見たアーカイブ学」などの発表があった。
          ※詳細については会誌に掲載予定。

        Aケルン市歴史文書館の倒壊について
        ・辻川理事より、11月13日(金)に神戸大学で開催された「ケルン市歴史文書館研究会」等の関係資料
           をいただいた。
        ・今後、全史料協として協力できることがあれば検討したい。

2 協議
     (1)アーカイブズ関係機関協議会について
        *会長より以下の通り提案がなされ了承された。
        ・正式加入については11月の総会で承認されたが、現在加盟している団体が順番で会議の世話役(事務局)
           を担当していくことについて、会長事務局の事務とすることを承認していただきたい。具体的には会の
           進行役程度と確認している。

     (2)2010年ICA選挙に対する対応について
        *副会長事務局より以下の通り提案がなされ了承された。
        ・本年度ICAの主要ポスト改選があるため、ホームページで案内したが立候補はなかった。
           現時点では立候補が誰なのか分からない。また投票用紙も送られてきていない。
         しかし今後投票が行われる予定なので、実務は副会長事務局が行い、誰に投票するかは会長に一任して
           いただきたい。

     (3)広報・広聴委員会より
        *計盛広報・広聴委員長より以下の通り(@〜C)提案がなされ了承された。
        @岩田書院ブックレット『劣化する戦後写真−写真の資料化と保存・活用』について
        ・印刷費の残があるのでそれを活用して当初予定の買い取り分にプラスして執筆者だけでなく機関会員に
           配布したい。
        ・今回の反省を生かして出版物の編集については役員会の承認などきちんと対応するようにしていただき
           たい。
           ※この提案に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・賛成です。機関に配布すれば開架図書になって広く活用できる。
        ・次の会報で紹介していただくと個人会員の方も購入するのではないか。
 
        A全史料協印刷物(会誌、会報、その他)からの転載許可について
        ・今年度、会誌掲載の論文について転載要請が2件あった。これまでは個別に対応していたようであるが、
           今後この種の要請が増えると思われるので以下の内規を取り決めたい。「1」全史料協の機関誌である   
           『記録と史料』、会報の論文等その他出版物の転載を求められた場合、以下の手続きによりこの取扱いを
           決定する。「2」転載の申請書は委員会事務局で受けて全史料協事務局に報告する。「3」委員会事務局
           は各委員会に連絡して委員会にて可否を議論し、1ヶ月以内に可否を判断する。「4」結果を全史料協事
           務局に報告し承認を得る。「5」委員長名で可否の文章を2ヶ月以内に交付する。
        ・さらに会誌の投稿規程及び執筆要領に著作権者等の明示・転載許諾に関する記述が必要なので、これらに
           ついては委員会で検討して報告させていただきたい。

        B会誌『記録と史料』の定期購読について
        ・出版物を販売する際に生じる送付・集金業務の煩雑さを考えて委託販売の方法をとりたい。その際には高
           額な委託料がかかると思われるので会誌の値段も割高になる可能性はある。
           ※この提案に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・他団体でも採用している。賛成。
        ・全国の市町村に会員は無理でも会誌の定期購読者になってもらう方向に持っていければいい。
 
         C大会記録事務の整理について
        ・大会記録事務(依頼・編集)について大会・研修委員会と広報・広聴委員会が関わっているので一括で処
           理できるようにしたい。
        ・将来的には会報発行数を現在の3から2に減らし、3月の会誌に大会の報告を入れる形で検討していきた
           い。
           ※この提案に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・原稿依頼の件は次回の大会・研修委員会で再確認後、広報・広聴委員会と調整したい。
        ・会報を減らした場合はホームページを充実していけば補えるのではないか。
        ・会報の発行回数を減らして大会特集を会誌に組み込むと会誌しか配布されない準会員に大会の情報が伝わ
           らないが、整理してスリム化する方向で検討を進めてもらいたい。
 
     (4)平成22年度予算案について
        *会長事務局より以下の通り提案がなされ了承された。
        ・各事務局から出された「平成21年度決算見込み」を見ると、それぞれ努力して節約していただいた分を
           含めてかなりの執行残があり、繰越金の増加につながっている。
         個別具体化計画の1年目で手探り状態の面もあったので仕方ないが、来年度はこの結果を踏まえてしっか
           りと検討してもらいたい。
        ・来年度も個別具体化計画に沿っていくわけだが、それぞれ動かしやすいような形を検討してもらいたい。
           また、未加入の市町村への積極的な働きかけを予算上に反映してほしい。
        ・検討の観点として「旅費の問題」がある。これは役員旅費、事務局の旅費、委員の旅費等だが、支払いに
           ついては個別具体化計画を尊重していきたい。しかしながら機関会員については、事情もそれぞれあるの
           が実態なので、まずは@公費負担優先、A個別具体化計画に則った支払い、B予算措置できない場合は会
           費から支出、という3段構えでお願いしたい。
           ※この提案に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・委員会の事業でも旅費がネックになっている部分が多い。柔軟に対応できるようにしていただけるとあり
           がたい。
        ・国際交流の旅費についても半額補助で現状はやっているが、会から派遣する場合は全額補助したい。
          →副会長事務局で検討して予算に反映する。
        ・機関会員それぞれどのくらい財政的に余裕があるか確認することも必要ではないか。

          *以上で25日(木)の役員会は終了し、残りは翌26日(金)に持ち越された。26日は「平成22年
           度予算案」について各委員会からの事業計画案説明に基づきそれぞれ検討された。

        ・(大会・研修委員会)京都大会案について前倒しで内容を検討た。
           日時は平成22年11月24日(水)〜25日(木)、場所は京都テルサホール。
           テーマは「わたくしたちのアーカイブズーめざすべき姿ー」とした。府の施設、懇親会は立食形式などで
           経費負担を軽減する予定。各機関の「ポスター展示」を充実したい。
           ※この説明に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・研修については、講師によっては記念講演の形など検討すべきでは。
        ・参加費もゼロにするのはふさわしくないが下げる方向で検討すべきだろう。
        ・ポスター展示は日程の中にどのように組み込むか、またどのようなものを目指すのか
         よく検討してほしい。負担増になると参加者が増えない。
        ・(調査・研究委員会)公文書館機能普及のためのセミナーを予定している。内容は評価選別のワークショッ
           プの実施など。近畿・四国地方の公文書館未設置県で開催予定。
         近畿部会との共催も検討。そのための旅費が増えているので予算に反映させている。
         その他には公文書館における業務普及及び保存に関する調査研究、企業史料協との合同研究会(2月首都圏
      で開催、テーマは「既存施設における文書資料の保存方法(仮題)」)等を予定。
           ※この説明に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・時流にあっている取り組みでありがたい。
        ・全史料協との合同研究会についてはステップを踏んで計画にもっと時間をかけてもいいのではないか。
        ・(広報・広聴委員会)会報・会誌の編集。引き継いだ出版物50箱(段ボール)の移送費を計上している。
           CMSの金額について流動的。
           県のシステムが変わりそうなので簡単に導入ができない。時間をいただきたい。
           次の役員引き継ぎまでには完成させたい。    
        ・(副会長事務局)EASTICAセミナーはソウル(5月)、ICA/SPA運営委員会・ICA円卓会議は
      オスロ(9月)を予定。
           ※この説明に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・派遣については従来半額だったが、会を代表して派遣する場合は全額派遣で。最終的には会長一任で。
        ・(会長事務局)計画は今年度通り。会議費旅費は減額、賃金職員について増額、その他は調整していく。
           ※この説明及び各事務局の説明に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・支出の実態に合わせた会費の見直しなども検討していくべきだろう。
        ・会員にとって有効な事業を各委員会とも検討していってほしい。

     (5)第19期役員について
        *会長より以下の通り提案がなされた。
        ・今後の役員の決め方の方向性を確認していきたい。次期役員については、会長が京都(西)、副会長が
           秋田(東)と予定されているがその他の委員会、監事をどのように決めていくか、ご意見を伺いたい。
           ※この提案に対する主な質問意見・回答は以下の通り。
        ・会長、副会長以外はローテーションはないので、各委員会等の役員選定についてはこれまでの経験実績
           を踏まえて検討していくべきだろう。   
        ・平成23年度の大会開催地の見通しは?
          →大会のローテーションでは東京都が該当するが、都のウォーターフロント計画で東京都公文書館の移
           転計画に重なっている。そのため半年検討していただいたが大会開催は無理ということで次に予定され
           ていた東の群馬が繰り上がりでくる。個別具体化計画には会長と大会は連続不可とはなっていないので
           群馬での開催としたい。
        ・地域部会のローテーションもそれぞれあるが親会役員を優先して検討してほしい。

閉会 小松副会長

                                     (以上)